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第17回 『スーパー・ジャイアンツ』ブラインド・フェイス

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2014091000023_1『ロックンロール・サーカス』収録のすぐあと、エリック・クラプトンは、それまで暮らしていたチェルシー地区のフラットを出て(芸術関係者が多く暮らすその建物自体がドラッグ絡みで警察から目をつけられたため、出ざるを得なかったらしい)、故郷リプリーからも遠くないユーハーストという町に家を買っている。イタリア風の建築様式と静かな環境が気にいり、ほぼ即決したのだという。当時の金で3,000ポンド。人生初の大きな買い物だった。

 徐々にパティへの想いを募らせつつも、まだ十代の、妖精のように美しい女性アリスと暮らすようになるその家で、彼は、「ようやく自分がいるべき場所を見つけた」というラインが印象的な《プレゼンス・オブ・ザ・ロード》を手にしている。1969年夏発表のアルバム『ブラインド・フェイス』に収められ、歌詞も曲も一人で書いたものとしては、初の公式先品となったあの曲だ(コード進行は、ディランの名曲《ドント・シンク・トゥワイス、イッツ・オール・ライト》を少なからず意識したものと思われる)。

 クリームの解散が決まるとすぐクラプトンは、スティーヴ・ウィンウッドとしばしばセッションを行ない、新しいプロジェクトの可能性や方向性を話しあうようになっている。「早熟の天才」ウィンウッドを、クラプトンは早くから高く評価していた。共通項も感じていた。クリームが暗礁に乗り上げそうになったとき、解説策として彼を迎えることも考えたそうで、これは当然の流れだった。

 もっとも、きちんとしたバンドを結成するという計画ではなかったようなのだが、話を聞きつけたジンジャー・ベイカーが半ば強引に加わってしまう。さらには、クリーム時代同様ロバート・スティッグウッド(ビージーズでも成功を収めていた)がマネージメントを担当することも決まり、新プロジェクトは一気に巨大化。ブラインド・フェイスと名乗ることを決めた彼らは、文字どおりのスーパーグループとして注目の的となり、ベースに元ファミリーのリック・グレッチを迎えて本格的なレコーディングがスタートした時点ではもう、大規模なツアーも組まれてしまっていた。

 ザ・バンドから受けた刺激に衝き動かされ、歌そのものを大切にする方向性を打ち出そうとしていたクラプトンだが、彼が書いたのは、結局、《プレゼンス・オブ・ザ・ロード》のみ。ウィンウッドが《キャント・ファインド・マイ・ウェイ・ホーム》など3曲、ベイカーが《ドゥー・ホワット・ユー・ライク》を書き、バディ・ホリーの《ウェル・オール・ライト》も取り上げ、なんとかアルバムの体裁を整えた。しかし、《プレゼンス・オブ・ザ・ロード》のリード・ヴォーカルもウィンウッドに委ねるなど、全編から、クラプトンがあまり前向きになれていない様子が伝わってくる。いろいろと不安を感じていたのだろう。数カ月後、その不安は現実のものとなってしまう。

ページ制作にあたっての言い訳

まずもって、この個人作成のページは dot. に掲載されたものを、”無断(転載)掲載する記事”であることをお断りしておきます。
私は Eric Clapton のファンであり、1960年代より個人的趣味で音楽を楽しんできた一人として、非常に貴重な資料と思い私の拙いウェブサイトの一角に記したいと思い「無断転載」をしました。著者であります大友氏、関係各位の了承は得てありませんが、日本でも有名なロック・アーティスト … エリック・クラプトンを広く多くの方々の記憶に留めて欲しくてこのようなページを作りました。
非常に第1回〜62回と”長編掲載”になりますが、多くの方にお楽しみ頂ければ幸いです。

プロフィール

大友 博(おおとも・ひろし)
1953年東京都生まれ。早大卒。音楽ライター。会社員、雑誌編集者をへて84年からフリー。米英のロック、ブルース音楽を中心に執筆。並行して洋楽関連番組の構成も担当。ニール・ヤングには『グリーンデイル』映画版完成後、LAでインタビューしている。著書に、『エリック・クラプトン』(光文社新書)、『この50枚から始めるロック入門』(西田浩ほかとの共編著、中公新書ラクレ)など。

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